ひとりの人に届けた愛は、
育む過程も含めて、何倍もの人の心に届いている。
自然界の本当の愛の循環はそこから始まる。
<694>
我が家には藤(ふじ)の木がいて、樅(もみ)の木を挟んで、
金鎖(きんぐさり)がいますが。
同じマメ科の木でも、
藤は横に広がっていきますが、
金鎖は、樅の木のように、
真っ直ぐに天を目指して伸びています。
この好対照が、なんだか微笑ましいですね。
マメ科の植物たちは、
根に根粒というものがあって、根粒菌と共生して、
空中から、窒素肥料を土壌に生成します。
禿げ山になった場所に、
マメ科の子たちは、肥料木として、
土壌再生に活躍するようです。
そして、多くの子たちは、
その土壌に自然に生えてきた子たちと、
バトンタッチするように姿を消すようですね。
自然界は、本来、人間が手を加えなくても、
そこに共生する子たちが、
最適な環境を創りだしていきます。
あなたが、あなたらしい能力を発揮する時、
それは、目に見えている部分だけでなく、
自分でも気づかないところにまで、
大きな好影響を届けています。
それは、笑顔ひとつでもそうですね。
あなたが笑顔を向けた人は、
もちろん、癒されたり、勇気をもらったりしますが、
たまたま、あなたの笑顔に遭遇した人の中にも、
救われる人は、たくさんいるものですね。
人間は、どうも自分の意識下にあるもの、
視野に入ってくるものだけで、
自分の能力や影響力を判断してしまいますが。
そうではありませんね。
あなたが、一人の人に向けた言動は、
その何倍もの人に、必ず影響を与えています。
あなたに戻ってくる愛の多くは、
あなたが向けた人からではなく、
その何倍もいる、あなたが気づかない、
あなたの愛を受け取った人を、
経由してからのものになるでしょう。
自然界の本当の愛の循環は、
植物たちの共生の姿を見ていても明らかです。
どうぞ、愛を届けたい人が定まらないと、
あなたらしい愛を表現できませんから、
届けたい人に向けて、
あなたの精一杯の愛を届けてください。
その愛は、その愛を育てる過程も含めて、
必ず、想像以上の多くの人に届いています。
奇跡のような愛を受け取ることになる、
自然界のメカニズムを、
どうぞ、ワクワクしながら愉しんでください。
あなたの愛とワクワクが、
今日も素敵な一日にしてくれますね!
(浜本哲治)
金鎖 きんぐさり の花です